ザ・ヒルは19日付の記事で、トランプ氏が今回の西アジア歴訪でイスラエルを外した理由を「米国が超大国であり、他国に資金援助や奉仕をするためだけの国ではないことを示すこと」だったとしました。
記事は、米国とイスラエルの間に吹き始めたすきま風について「ネタニヤフ氏は米国のパートナーではないという、米政界が思っていても誰も口にできない事実を浮き彫りにした」としました。その上で、「ネタニヤフ氏は自らを米国のパートナーだと自任し、議会で演説し、西側諸国の価値観を謳うだろう。しかし、彼をよく見れば、自らの政治生命のために権力にしがみつき、そのためなら世界の安定を危険にさらすことすらいとわない男だと分かるはずだ」と厳しく批判しました。
そして、「トランプ氏はそのことに気付いた。イスラエルを甘やかしてきた歴代大統領とは違い、強い姿勢で接する。なぜなら、ワイルドカードは自らの手中にあると理解したからだ」としました。
一方、ネタニヤフ氏については「ガザでの戦争を原則や必要性からではなく、自らの政局のために長引かせている。彼がガザに爆弾を落とし、病院を破壊するのは、汚職で訴追されるのを回避し、戦時の首相として留まり続けることが目的だ」とし、「彼は国内での裁判から逃れるために、アメリカの力を利用しようとしている」と指摘しました。
記事は、トランプ氏のイスラエルに対する姿勢が変化し始めていることについて、「ネタニヤフ氏が長年にわたってアメリカの支援を米国内ユダヤロビーに依存して批判者を黙らせてきたツケだ。もし彼を批判しようとする者が出てこれば、反ユダヤ主義者といったレッテルを貼って、批判の意欲を削いできた」としました。
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